高松の方言  【う】の項


言葉内容

うえのくち(住居)

玄関。「上(うえ)」は座敷,「くち」は入り口の略。座敷へのあがり口ということ。

うしねる

失う・なくなる。別に,「うすねる」ともいっているが,「うしなう」のなまり。

うたる

倒れる・ころぶ。「轉(うた)る」が語源。関東では,「ころぶ」「ころがる」という。

うち

私。江戸時代に,上流階級では,人妻のことをうやまって,「御内方(おんうちかた)」「ご内室(ないしつ)」「ご内儀(ないぎ)」などと呼び,また自分の妻を「家内(かない)」といったように,「内(うち)」は全て人妻の称であった。ところが,いつのまにか,それが一般女性の自称におきかえられ,未婚既婚の区別がなくなってしまった。高松でも同じことである。

うちのわかいしゅう(人称)

婿(むこ)・倅(せがれ)。これは,「内の若い主(しゅ)」で,雇い人などを指していう。「家(うち)の若い衆(しゅう)」とは,まったく意味がちがっている。

うちのねえさん(人称)

息子の妻。つまり,嫁(よめ)。内の姉さんというのだから,その両親が,対外的に用いている言葉。

うちのよめさん(人称)

自分の妻。「うち」は自分,「嫁さん」は妻のこと。夫(おっと)が自分の妻を,第三者に向かって,「うちのよめさん」と,敬称つきでいうのは変わっている。

うちんく

私のところ・自分の家。女性の専用語で,「うち」は自分,「く」は場所を示す所(く)である。東京言葉は「うちんとこ」という。

うっぷける

うつむく。「うつむける」のなまり。

うっぷん

一心・一途(いちず)。語源不明。一説には「はっぷん(発憤)」のなまりだろうともいわれているが,うなづけない。

うとい

不細工(ぶさいく)・整頓(せいとん)していない。「疎(うと)いこと」,「おろそかな」という語義であろうか。

うとる

倒れる。「うち倒れる」が「うとる」になったのであるまいかともいわれる。

うまげな

@りっぱな・美しい・すばらしい・品がよい。ほめ言葉。A都合のよい。「うまげ」は,古語の「美(うま)し」から出たものであろう。
例 「うまげにできたでないん。」「そんなうまげな話はないで。」

うもない

美味(うま)くない。「うまうない」の略語である。

うるい

長く日照りの続いたときに,降る雨。「潤(うるお)い」の「お」が,略されたもの。関東では,良いお湿(しめ)りという。

うろちょろ

さ迷い歩く。全国共通語の「うろうろ」。



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第03項
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