タイトル
屋島

源九郎判官義経出陣図

源九郎判官義経出陣図
資料データ
初代歌川国貞筆
大判錦絵三枚続
縦34.8 横75.3(cm)
江戸時代
文政10年(1827)〜
天保14年(1843)

 初代歌川国貞(三代豊国)(1786〜1864)は,江戸末期の浮世絵師。初代歌川豊国の門人で,弘化元年(1844)三代豊国を襲名した。号は,一雄斎・香蝶桜など。また,文政年間(1818〜30)の末頃英一珪に師事した。作画領域が広く,錦絵の他に合巻本の挿絵,読本挿絵なども手がけた。清新な美人画,生動感ある役者絵で当時大変な人気作家となり,「役者絵の国貞」の異名をとる。歌川画法の完成者とみなされている。
 本図は,出陣を間近に控えた義経が,豪華な衣装・甲かぶとを身につけている両側に,静御前・弁慶という義経説話には欠かせない二人の人物が配されている。弁慶は,悪僧転じて義経の忠臣となった人物。静御前は,名うての白拍子(男装で歌い舞う遊女)で義経の愛妾であり,不運の貴公子義経に付き従って共に都落ちしたことから,民衆の同情を買い,著名となった。静御前の人気の度合いは,幸若舞曲「静」,謡曲「吉野静」「二人静」,浄瑠璃「義経千本桜」などの女主人公の座を占めていることからも窺える。本図においても静御前は,良人の身支度をかいがいしく手伝う美しい伴侶といった民衆の期待を裏切らない姿で描かれている。



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