タイトル
屋島

大物浦難風之図

大物浦難風之図
資料データ
歌川芳員筆
大判錦絵三枚続
縦36.5 横73.1(cm)
江戸時代
万延元年(1860)6月

 歌川芳員(生没不詳)は,作画期を嘉永年間(1848〜54)から明治3年頃に求められる浮世絵師。歌川国芳の門人で,号は一寿斎,一川,一川斎。武者絵・花鳥画のほか,版本の挿絵も手がけた。また,嘉永のころより異国風俗に強い関心をもち,横浜絵の先駆者の一人となる。
 大物浦沖で嵐に遭った義経主従を描く。
 何といっても,本図の一番の特徴は,化け物の形をした波であろう。画面左に二つ,目・鼻・口をもった波の顔があり,そのまわりの白い波は,義経たちを襲う無数の手のようである。そして,その波の一番上に平知盛の亡霊,波の後ろにも平氏の武士たちの亡霊が,怨念すさまじく浮かんでいる。
 この大物浦という主題は,浮世絵の絵師にとって,怨霊をどう表現するかで競い合う,アイディア勝負の良い材料であったようだ。



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