タイトル
屋島

宇治川先陣争図

宇治川先陣争図
資料データ
大塚春嶺筆 一幅
絹本著色
縦188.0 横46.0(cm)
明治時代

 筆者の春嶺は,江戸から明治時代の絵師。名は勝之助といい,文政元年(1818)丹波に生まれた。本図は,『平家物語』第9巻「宇治川」の段に描かれた著名なエピソード「宇治川の先陣争い」を題材にしている。そのエピソードの内容は次のとおり。
 源頼朝の名馬いけずきをどちらが拝領するかで一悶着あった佐々木四郎高綱と梶原源太景季という義経配下の二人の勇将は,木曾義仲追討の宇治川の決戦(1184)でこそ名をあげようと息巻いていた。我先に,と宇治川を渡り始めた二人だったが,当初は梶原源太が優勢。そこで佐々木四郎は頭を使い,源太に「おぬし,この大事の時に腹帯が緩んでおるぞ。締めなされ。」と声をかけ,源太が馬を止め,結び直している隙をついて追い抜き,見事先陣の名乗りをあげることに成功する。
 本図に描かれているのは,梶原源太を背にして作戦勝ちをした佐々木四郎が,敵陣が川底に張った太綱を刀でぷつぷつと切り払いながら,先を急ぐ様子である。



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