タイトル
屋島

源平合戦図屏風(左隻・部分)

   [義経弓流し]

[義経弓流し]
資料データ
筆者不詳
六曲一双のうち左隻
紙本金地著色
江戸時代前期

 『平家物語』第11巻に記された源平の屋島合戦中,もっとも有名なエピソードのひとつに「弓流」がある。その内容は以下のとおり。
 勝ちにのっていた源氏勢は,船に逃げた平氏の軍兵たちを追って,馬の太腹が水につかるほどに海中に乗り入れて攻め戦っていた。
 そんな中で,義経はどうしたことか,自分の弓を平氏勢の熊手にかけられて落としてしまう。
 周りの臣下たちが「弓よりも,お命の方が大切です。お捨てなさい。」と口々に言うが,義経は何とかむちで弓をかき寄せて,拾うのに成功した。
 このことで,あとで家臣たちになじられられた義経は「弓が惜しくて拾ったのではない。もし私の弓が二,三人でなければ張れないほどの強弓であったなら,わざとでも落とすのだが,私のひ弱な弓を敵が取って,『これが源氏の大将九郎義経の弓だ』といって,ばかにするのが残念だから,命がけで取ったのだ」と語り,すべての人がその心意気に感心した。



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