タイトル
屋島

源平合戦図屏風(右隻・部分)

   [直実と敦盛]

[直実と敦盛]
資料データ
筆者不詳
六曲一双のうち右隻
紙本金地著色
江戸時代前期

 熊谷次郎直実は,海に馬を乗り入れて沖の船を目指している武者一騎を発見した。「敵に後ろを見せるとは,卑怯ですぞ。お戻りなさい。」と扇を上げて招くと,その武者は引き返してくる。
 首をとろうと取り押さえてみると,自分の息子と同じ年頃の美しい若者であった。子煩悩な直実は,とてもこの若者の首をとる気にはなれなかったが,源氏の武士たちが後ろから大勢やってきていたため,泣く泣く討ち取った。
 若者は最期まで名乗らなかったが,遺品の笛から,修理大夫経盛の子息で無官大夫敦盛という立派な人物だったことがわかった。

 敦盛の背後のひっくりかえった船は,また別のエピソードをあらわしている。平重盛の末子,備中守師盛の乗った小船に,平氏の武士のひとりが鎧を着たまま,馬から直接飛び乗ろうとしたが,小さな船のこと,やはりそのはずみでくるりとひっくり返ってしまった。
 師盛は波の中を浮いたり沈んだりしているところを引き上げられ,討たれてしまう。



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