教育長ひと言
教育長が、教育に関する想いを「この月に想う」と題して綴ったコラムです。
「 二月に想う」 素直な心

朝、庭の片隅に凛と咲いている水仙の花を見るたびに、寒い中でも背筋を伸ばして今日も頑張ろうという気持ちにさせられます。
さて、2月になりました。学校訪問がない時期、私は日々の用務の合間に、時折、市内の小・中学校のホームページに掲載されている最新の学校だよりやブログを見ることで、各学校の教育活動について知るようにしています。
今の時代は、インターネット上でタイムリーに学校の様子が保護者の皆さんに伝わる仕組みがありますが、昔はそういった手段もなく、すべて紙媒体で学校の情報を届けていた時代もありました。先日、自宅の書斎の片づけをしていると、書棚の一角に、学級担任をしていた頃に発行していた「〇年〇組 学級通信」というタイトルの紙ファイルが、ずらっと並んでいるのを見つけました。担任として20歳代、30歳代の頃に学級で配布していたものですが、懐かしい気持ちで思わず見入ってしまいました。
今振り返ると、先輩の先生方に比べ、子どもたちの前で心に響くような話をすることが苦手だった私は、道徳の授業と学級通信で子どもたちの心にいろいろな働きかけをしようと努めていたように思います。当時中学3年生の4月の学級通信にこんな記事を書いていました。


その後、ずいぶん年月が経った頃、初任者指導担当の元校長先生方に、「どのような若年教員が伸びますか?」と尋ねる機会がありました。多くの皆さんが一番目に挙げていたのがやはり、「素直さ、謙虚さのある人」ということでした。「アドバイスされた内容に関し、それを素直に受け止め、実践に生かそうとする。」「謙虚に学ぶ姿勢を持ち、スポンジのように、アドバイスを吸収する。」「自分のこれまでのやり方に固執せず、いろいろな考え方を取り入れようとする。」など、事例をたくさんお聞きしました。
また、家庭教育を担当していた頃には、子育てについて保護者の皆さんにお話をさせていただく機会がありました。ある時、保護者の方からの「子育てで、どんなことに一番力を入れたらいいですか?」というご質問に対し

「伸びる子に共通するキーワードは、素直な心だと思います。素直な心があれば、子どもは人からのアドバイスに真剣に耳を傾けます。そして自分でやってみます。自分を信じ、やめません。また、わからないことを周囲の人に聞きます。・・・・・・
子どもは無限の可能性を秘めています。子どものよさを誰よりも知っている一番の理解者、子どもの成長を信じて待つことができる親になりたいものですね。」
とお答えした記憶があります。
振り返れば、長年、子どもたちの成長著しい中学校で、授業や部活動、学級担任として多くの子どもたちと接する中で、個々の子どもの様子をじっくり観察し、自分が体験的に獲得した考え方でしたが、最近になって、たまたま出会ったのが、昭和51年に書かれた松下幸之助氏の著書「素直な心になるために」という本でした。

『素直な心になるために』松下幸之助著(PHP研究所)
大人になっても、素直な心を培い続ける必要があることが書かれており、自分を振り返るとてもよい機会になりました。最終章では、指導的立場にある人々にとっては、素直な心を持つということが、まず第一に肝要であると述べられており、物事の実相をつかみ、とらわれのない広い視野に立って判断するためにも、改めて「素直な心」を大切にしていきたいと感じました。自分の思い込みや偏見にとらわれず、物事をありのままに見て謙虚に受け入れ、学ぶことができる心、真理を捉え、成長するための姿勢を確認することができました。
欲しい情報がすぐに手に入る時代、様々な情報があふれる情報過多の現代だからこそ、自分の生き方について、じっくり考えさせられた古くて新しい一冊でした。
これからも、「素直な心」を培い続けたいものです。
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