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平成29年10月

更新日:2018年3月1日

教育長ひと言

教育長が、教育に関する想いを「この月に想う」と題して綴ったコラムです。

「十月に想う」 一緒に、自己ベストをめざす

東京オリンピックの開会式というと、見事な秋晴れとなった10月10日であり、それを記念して、この日が「体育の日」となったことを思い出します。ところが、2020年開催の東京オリンピックの開会式は、夏の太陽が照らす7月24日の予定ですし、「体育の日」は、平成12年から10月の第2月曜日となっているなど、東京オリンピックからイメージされることも様変わりしています。しかし、変わらないのは、何と言ってもこの季節は「スポーツの秋」ということです。
子どもたちは生来、体を動かすことが大好きで、運動場を精一杯駆けまわったり、遊具で懸命に遊んだりしている子どもを多く目にします。「この子は、ちっともじっとしていない。」なんて叱りはするものの、何か微笑ましい気持ちを抱いたことが、みなさんにもあるのではないでしょうか。それが徐々に、「競う」という要素が加わることで運動能力の差を意識させられるようになり、運動への意欲に、そして、それが運動量に影響し、益々能力に開きが出るようになります。特に、小学校の高学年ともなると、その傾向は如実に表れ、運動嫌いの、さらに、そのうちのすべてではありませんが競争することから逃れようとする、やる気さえも無くする子どもを生むことにもなっています。
そうした実態もあって、かつて6年生を担任した時の体育の走り高跳びの授業で、ノモグラムを取り入れた実践をしてみました。自分の身長と短距離走の記録から目標記録を設定し、その目標との差を得点化して取り組むものです。走り高跳びでは、身長が記録に影響し、身長の低い子どもの学習意欲を損なうことがありますが、それを克服するために、ノモグラムを用いて、記録を他と競うのではなく、自分の目標とする記録へ挑戦をするものです。同じ身長で、同じ短距離走の記録を持つ人と競うことにもなることから、体重別で競われる柔道や重量挙げのような種目の考え方かもしれませんが、陸上競技種目の走り高跳びは、無差別級ですので、このような授業での結果は、記録としては生かされません。しかし、授業での大切な目標である「より高く」へと挑戦する意欲や、そのために必要とされるリズミカルな跳躍技術を間違いなく養うことができます。また、目標記録からの得点を競うことで、自発的な競争心をもたらすことになります。相当以前の若い頃の実践ですが、子どもたち一人一人が学習にやる気を持って取組み、目標に挑戦する仲間を励まし合う姿に嬉しくなった記憶が鮮明にあります。
2020年東京オリンピック・パラリンピックには、「すべての人が自己のベストを目指し(全員が自己ベスト)」、「一人ひとりが互いに認め合い(多様性と調和)」、「そして、未来につなげよう(未来への継承)」という3つの基本コンセプトが設定されています。
俳人の長谷川櫂さんが「爽かや 何かにつけて 出て歩く」と詠まれた、思わず体を動かしたくなるこの季節に、すべての子どもたちが、自ら目標を立て、それを超えることを目指し、自発的に起きる健全な競争心をもちつつ、多くの様々な仲間と切磋琢磨しながらスポーツに取り組むことを期待しています。

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