紙本墨画淡彩玉蘭精舎祝宴図屏風 大原東野筆

絵画

指定区分   市指定有形文化財

指定年月日 平成13年12月26日

所在地    高松市歴史資料館(高松市昭和町一丁目2−20)

解説
 讃岐の文化的指導者達が一堂に会した場面を、絵画に表現したのが非常に珍しい。天保年間における彼らの交流を知る上でも、貴重である。
 大原東野(1771?〜1840)は奈良出身の絵師で、名を民声という。晩年になって琴平の地に移り住み、画室を構えた。山水・花鳥・人物などを能くし、中でも人物画が得意であったという。文化7年(1810)に、東野が紀州で発行した『名数画譜』は、画題に数字が含まれたものを集めた画の用例集であるが、広く世間に知られた。
 本図は、讃岐の儒学者・久家暢斎(1793〜1844)が、40歳の誕生祝いの宴を設けた際に、出席していた東野が「後々の話の種に」とその席上で、宴会の光景を写し描いて暢斎に贈ったものである。久家暢斎は名を高朗といい、高松藩に仕えていた儒学者。玉蘭社と称する私塾(漢詩を作って楽しむ集まり・文化人たちのサロン)を主催していたことから、自宅が玉蘭精舎と呼ばれていたのではないかと思われる。
 牧野黙庵(1796〜1849)が翌年に書いた賛から、屏風に描かれた人物たちのことが詳細にわかる。絵自体は即興的なものであり、それ自体に高い価値があるものではないが、当時の讃岐を代表する知識人たちが一堂に描かれており歴史的に貴重である。

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