木造千手観音立像

彫刻

指定区分   重要文化財

指定年月日 昭和30年2月2日

所在地    根香寺(高松市中山町1506)

解説
 根香寺は、金倉寺(こんぞうじ)出身の智証(ちしょう)大師円珍(えんちん)(814〜891)開基の天台宗の山岳寺院である。本尊は天正年間(1573〜92)の兵火にかかり焼失したので、末寺の吉水(よしみず)寺の本尊であった千手観音をお迎えしたという。身の丈163センチの桜材の一木造りで、頭上に十一面をいただく。太く量感豊かで、渋みのあるお顔には古様がみられる。42手をもつ総身漆箔(しっぱく)の像である。
 裳(も)のひだには、飜波(ほんぱ)式の衣文(えもん)がみられ、渦文(かもん)も処々に刻まれて貞観(じょうかん)彫刻の名残りをとどめている。藤原時代(894〜1185)初期の特徴をよくあらわしているなかなかの優作である。
 像は干割(ひわ)れを防ぐために、荒彫りした像を前後二材に割って内袴(うちぐ)りをした後、再び矧(は)ぎ合わせる割矧法(わりはぎほう)という造り方である。平安初期の一木造りから藤原時代の寄木造りに発展していく過渡期の造法である。
〜 高松市歴史民俗協会・高松市文化財保護協会1992年『高松の文化財』より抜粋 〜 

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