清水(しみず)神社の甕塚(かめづか)と上御盥跡(かみみたらいあと)

有形民俗文化財

指定区分   市指定有形民俗文化財

指定年月日 昭和56年9月10日

所在地    清水神社(高松市由良町1050) 「たかまっぷ」で地図を表示する

解説
 清水神社は由良山を背にした社である。祭神は景行(けいこう)天皇の皇子の神櫛王(かんぐしおう)で、社伝では、祭神の後孫が甕12口の神酒を奉奠(ほうてん)したとされる。
 清水神社の別当寺の自性院の記録によれば、承和8年(841)は大旱魃(かんばつ)で、国司の命により空海の弟の真雅(しんが)によって雨乞いを行うことになった。雨乞い神事の際に神櫛王ゆかりの甕を使って祈ったところ大成功したといわれる。その後、天正年間(1573〜92)に長宗我部元親の兵火にあい、神櫛王ゆかりの者が酒を醸していた甕12個のうち3個を残して社殿は焼失した。残った3個の甕を里人たちは大切にお守りしていたが、今度は風水害にあって1個を破損してしまった。残った2個の甕を本殿南側の甕塚に納め、再建した清水神社の本殿床下に破損した甕を埋めた。江戸時代には高松藩の社寺で祈祷をしても雨が降らないときに清水神社で雨乞いをしたとされる。雨乞いの際に、上御盥、中御盥、下御盥から神水を取り、甕を洗えば必ず雨を得たが、甕を洗ったものは必ず亡くなるという伝承がある。
 平成24年の神事に際し甕を発掘したところ、2区画に分かれた竪穴の石室を検出し、それぞれから甕が出土した。いずれも7世紀の須恵器で、復元できた南側の甕は器高107.6センチ、胴部最大径95センチを測る。甕は神事後再び甕塚に埋納されている。
 降雨量の少ない香川県ならではの特殊な雨乞い行事を伝える文化財である。

写真


もどる

↑このページの上へ