協働のおもな形態

1.後援
2.補助
3.共催
4.事業協力
5.委託
6.政策提言・企画立案への参画

後援

1.「後援」

「後援」は行政が、NPOの事業に対して信用保証を行う協働形態で、NPOの信用を高め、社会での認知度が増すことにつながります。

後援する際の留意点は、以下の3点です。

◆過去に後援したことがないという理由で断ることがないよう、基準を明確にし、新しい団体の参入機会を確保する。
◆所管が不明の時は、各課に配置された協働推進員が窓口となり、NPOと関係課との調整を行い、総合的な視野で所管課を決定する。
◆後援した事業を評価し、成果を明確にする。

補助

2.「補助」

「補助」はNPOが主体的に取り組む公共的な事業に、行政が資金などを提供し援助する形態で、NPOの先駆性や柔軟性、専門性などを活かし、行政が、公平・平等の点から対応が困難な市民ニーズに間接的に対応できます。

補助する際の留意点としては、以下の5点です。

◆事前に期限を設定するとともに、資格を明確にするなど、既得権化を抑え、NPOが補助を受ける機会を均等に設ける。
◆NPOの自立性が高まるように実施する。
◆資金を提供する側、される側という意識から、対等性を失うことのないよう注意する。
◆事業に関する情報を公開し、透明性を確保する。
◆事業成果を公表するとともに、次年度も継続する場合は、事業の評価結果を反映する。

補助対象の選び方は、「複数のNPOから選ぶ場合」と「対象となるNPOが限られている場合」によって異なります。「複数のNPOから選ぶ場合」は、その特性を活かした事業内容と相手先を選定するために、企画公募方式(協働Q&Aの第20問を参照)によって選ぶことを検討する必要があります。
「対象となるNPOが客観的に見て特定の団体に限られている場合」は、その団体の社会的公共性の確認、事業目的・成果・役割分担などについて協議を行い、協働の意思の確認を行った後、対象として選定し、事業の実施可能なNPOがその団体のみであることを明示するとともに、当該事業に関する情報を公開する必要があります。
実施事業例としては、生涯学習センターの「遊友塾事業」や、企画課男女共同参画推進室の「男女共同参画市民フェスティバル事業」などがあります。

共催

3.「共催」

「共催」はNPOと行政などが共同で一つの事業を主催する協働形態で、NPOの専門性やネットワークを活かすとともに、市民の視点から事業を企画・実施することができます。また、行政が共同の主催者であることにより、NPOの信用性が高まります。
実施事業例としては、生涯学習課と高松市子ども会育成連絡協議会との共催による「高松市子ども会・育成会指導者講習会事業」や公園緑地課と高松市フラワーフェスティバル実行委員会との共催による「フラワーフェスティバル開催事業」などがあります。

共催する際の留意点としては、以下の5点です。

◆事業内容について、企画・計画の段階からNPOと十分な協議を行い、NPOの関与度を高め、当事者意識の向上を図る。
◆NPOと行政の役割分担や、経費負担、責任の所在などについて事前に取り決める。
◆個別のNPOと事業を実施する場合は、協定書などを作成し、取り決めた内容を明らかする。
◆実行委員会方式で事業を実施する場合は、前例踏襲による委員の固定は、実行委員会の自主性や意欲の低下を生じる恐れがあるので、必要に応じて見直す。
◆随時、進捗状況を確認し、実施に伴う課題を十分協議する。

事業協力

4.「事業協力」

「事業協力」は共催以外の形態で、NPOと行政が協力して、それぞれの特性を活かす役割分担により、一定期間、継続的に事業を実施する形態で、身近な社会的課題を解決することにより、市民の意識や関心が高まるとともに、双方の得意分野を活かすことができるなど、相乗効果が期待できます。
実施事業例としては、公園緑地課の「公園愛護会による公園管理事業」や道路課の「たかまつマイロード事業」などがあります。

事業協力する際の留意点としては、以下の3点です。

◆事業の企画段階から双方で十分話し合って検討を行い、協定書などを作成し、事業の目的や役割分担、費用分担、責任の所在など取り決めた内容を明確にしておく。
◆対等な立場での事業協力であることを双方が確認し、どちらか一方の主導で進めたり、役割分担が偏ったり、依存的にならないようにする。
◆随時、進捗状況を確認し、事業実施に伴う課題などを双方で話し合う。

委託

5.「委託」

「委託」は行政の責任において実施するべき事業を、NPOに委託して実施する協働形態で、NPOの専門性などを活かし、効果の高い事業が実施できます。
実施事業例としては、地域政策課市民協働推進室の「高松市ボランティア・市民活動センター管理運営委託事業」やこども未来課の「ファミリー・サポート・センター運営委託事業」などがあります。

委託する際の留意点としては、以下の7点です。

◆委託は、本来的には行政の範囲にある業務を代行する活動であることから、NPO自体の成果ではないことを双方が理解した上で、NPOの目的と行政の目的が実現できる方法の一つとして委託を選択肢に入れる。
◆成果物に関しては、対等な関係に基づいて、お互いに資源を提供し合うことによって得られたものと考え、その所有権・公開権は基本的にNPOと行政の双方のものとする。
◆NPOの特性を発揮することができる事業を委託する。
◆仕様書や契約書などで委託内容を指定する際には、骨格的な条項にとどめ、NPOの意見や提案を取り入れる余地を残す。
◆多くのNPOは、行政との契約の経験が乏しいので、契約方法、支払方法、仕様書、契約書などについて、事前によく説明する。
◆事業の実施に当たっては、周囲の状況変化に応じて手法や手順を変更することがあり得るので、柔軟に対応できるようにしておく。
◆NPOの資金的な面に配慮し、事業の円滑な執行を確保するために必要であれば、概算払いや前金払いを検討する。

※「委託先の選び方」のポイントについてはこちら

※「委託仕様書・契約書作成」のポイントについてはこちら

政策提言・企画立案への参画

6.「政策提言・企画立案への参画」

「政策提言・企画立案への参画」は、行政が政策立案や事業企画を行うに当たって、NPOからの提言や意見などを取り入れる形態で、新たな社会的課題に対するNPOの先駆的な取り組みのノウハウや専門的な知識などを活かせたり、地域や生活の現場からの問題提起や提案・意見が受けられます。
実施事業例としては、地域政策課の「コミュニティセンター整備における地元ニーズ調整作業」などがあります。

留意点としては、以下の6点です。

◆政策や事業を考える初期の段階で、NPOから提案や意見を募集する。
◆NPOから随時行われる提案などについても、きちんと受け止める。
◆行政の持つ資料や情報を積極的に分かりやすく提供する。
◆審議会や委員会等に、NPO関係者が参画する機会を積極的に設ける。
◆審議会や委員会等の委員の選定に当たっては、その基準を明確にする。
◆審議会や委員会等を公開し、透明性を高める。

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